海外旅行で命の次に大切なカメラ

2020.07.07 Tuesday

0

    前回に続き海外出張(旅行)がらみのお話しをします。皆さん、海外に行かれてパスポートを無くした経験はありますか?実は、私、ベルギーのブリュッセルで無くしたことがあるんです。旅先で命の次に大切だと思っていたパスポートを無くしたら・・・。

    まずは、日本大使館へ行きましょう。「パスポートを無くしたんですが・・」と説明し指示を仰ぎます。しかし決して、海外で困っている邦人に優しく対応する日本大使館を想像してはいけません。極めて事務的に「まずは警察署へ行って遺失証明書を作成してもらい、それと顔写真を添えて14時(確か)までに提出すれば16時(確か)には日本へ帰国する為のトラベルドキュメントを交付します。」と現地スタッフが英語で対応するのみです。そこで、警察署に出向き事情を説明し、書類を作成してもらいます。(警察官)「・・で、パスポートの他に何を無くされましたか?」(私)「カバンの中にはパスポートとカメラが入っていました。」すると(警察官)「Oh!カメラ。それは残念だね。写真はいっぱい撮ったのかい?それはかわいそうに。」とパスポートには全く興味無く、カメラのことを心配してくれます。無事に書類を作成してもらい、写真屋で顔写真撮影も行って無事、その日中にトラベルドキュメント(といっても確か紙きれ)が発行されました。さて、次の日ブリュッセル中央駅から鉄道でロンドンへ行き、その後ヒースロー空港から帰国の途につくため、ブリュッセル中央駅、ロンドンの駅、ヒースロー空港と帰国までに3か所のパスポートコントロールを通過します。その度に、私はパスポートを所持していない後ろめたさから、「すみません。パスポートを紛失したので、これで日本に帰ります。」と審査官にトラベルドキュメントを差し出します。すると100%皆が「・・で他には何か無くしたの?」と聞いてきます。私が「カバンの中にはカメラが・・」と答えると、これまた100%皆が「Oh!カメラ!。かわいそうに」と言うのです。私としては、カメラなどどうでも良く、旅行に大切なパスポートが無くなったことがショックなので、かれらが何故カメラにこだわるのかが全く理解できず、違和感を抱きながら帰国をしました。日本に到着すると、冷たい視線を浴びる別室へ招待され、一通りの尋問と本人確認がなされ、解放されます。

    帰国後次の出張の予定もあるので、早々にパスポートの発行に出向きます。そして何らお咎めも、難しい問題もなく新しいパスポートは楽に発行されました。ここまでのバタバタがようやく落ち着き、出張の報告と整理をし始めると、「あ!そうだ。カメラを無くしたので全く写真(記録)が無い!」と初めて気が付きました。

    そうなんです。海外でパスポートを無くしても、日本へ帰るだけだったら1日でドキュメントが発行され、何ら問題無く帰国できます。もし、さらに他の国へ行きたいのであれば、現地で多少時間がかかりますがパスポートを発行してもらうことも可能なのです。

    現地の大使館、警察署ではパスポート紛失事案は恐らく頻繁にあり、驚くことでも、問題なことでも無い事案だということなのでしょうね。ところが、無くしたカメラには、たくさんの旅の記録や思い出が詰まっていて、もう戻ってはこないのです。ここで漸く、現地の警察官や出入国審査官の方々が私に「Oh!カメラ!かわいそうに」とパスポートなど意に介せずカメラのことを心配してくれていたことが理解できました。旅先では、命の次に大事なのはカ・メ・ラです!

     

     

    Minoru Masuo

    コメント
    コメントする